今さら聞けないハードフォークって何?

ハードフォークとはシステムの仕様変更に伴う分岐が新旧で互換性がない状態で行われる事です。分かりやすく言うとシステムが今までとは違う形で実装される事を指します。

仮想通貨でハードフォークがその都度ニュースになるのは良くも悪くも非中央集権型のネットワークであるためです(厳密に言うと権限に偏りがある事は指摘されています)。

通常のハードフォーク

ブロックチェーンの性質として常に分岐は行われています。その中でマイナー達から最も多くの承認を得たブロックチェーンが残る仕組みです。承認を得るほどその枝のブロックは増えていくので一番長い分岐が相対的に最も信頼できるブロックチェーンだという考えに基づいています。

アップデートに伴い、対立が生じないハードフォーク

通常のOSやアプリの更新と同じようにブロックチェーンの性能向上のために行われるハードフォークです。2018 年Q2に予定されているビットコインキャッシュのハードフォーク等がこれにあたります。

既存のブロックチェーンから新たな派生が生じる形のハードフォーク

コミュニティ内で意見がまとまらず、一方が現状維持でもう一方が既存のブロックチェーンを受け継ぐ形で新しい分岐のブロックチェーンを採用する場合が該当します。既存のブロックチェーンはそのまま機能し、分岐先のチェーンは別のブロックチェーンとして機能を開始します。ビットコインキャッシュやビットコインゴールド等はこのケースです。

対立が生じるハードフォーク

ビットコイン、ビットコインキャッシュのようにコミュニティが分裂して別の道を歩むのではなく、コミュニティ内で対立が生じる時に起こります。ブロックチェーンは一つの長い枝となっているべきであるものが、二つの枝が残り続ける事になってしまいます。両者は各々が正当性を主張するため、その通貨にとって重大な影響を及ぼしかねません。DAO事件後のイーサリウムクラシックがこれに当たります。

ビットコインを始めとする仮想通貨は良くも悪くも中央集権化された管理者が不在なためハードフォーク問題は切っても切り離せない問題です。民主化されたネットワークが支持を受けるのか、リーダーシップ不在から中央集権への需要が再び起こるのか。この問題は今後も仮想通貨において永遠のテーマと言えます。