仮想通貨でもキーワード 「アービトラージ」のおさらい

仮想通貨トレーダーの間でもアービトラージは頻繁に行われています。今回はアービトラージについて説明します。

▽ アービトラージ(裁定取引)
同じ通貨でも、取引所によって通貨の価格が異なる場合
割安な取引所で買い、割高な取引所で売って利益を得ること

現在、国内の仮想通貨取引所は14社以上もあります。世界でも複数の取引所が存在する中、様々な取引所により価格差が生じます。 その価格差をそのまま利益にするのがアービトラージです。

ジャパンプレミアム、コリアプレミアムと言った言葉もあるように、仮想通貨の市場では国による価格差、取引所間による価格差が生じやすいです。

取引所Aでビットコインを50万円で買いました。(安いところで買う)
取引所Bでビットコインを51万円で売りました。(高いところで売る)

ここで1万円の粗利がでます。特別な技術がなしにこの単調作業により価格変動リスクを取らずに利ザヤを抜くのがアービトラージです。

そんな単純に稼げるものなの?

実際の市場ではトレーダー達は価格差が生じた瞬間に自動でアービトラージを行うシステムを使って熾烈な競争を繰り広げています。

中途半端なシステムだとライバルに先に約定されてしまっていつまでも指さらない事も多いです。約定スピード、通貨ペアの種類の多さ等、競争力のあるアービトラージのシステムを作るには多くの要因を考慮して設計する必要があります。

一般人には無縁の世界なのか?

安定してアービトラージを行うには上記のように、高性能なシステムの構築が必要です。ただ仮想通貨の市場はまだまだ未成熟でボラティリティが高いので、「コインチェック事件」のような相場が荒れる時は高度なシステムがなくても手動でアービトラージで約定出来るタイミングもあります。

振り返ると、昨年8月のビットコイン/ビットコインキャッシュの分裂、11月のビットコインの高騰、コインチェックハッキング事件の時など手動でもアービトラージが出来るタイミングは幾度となくありました。

まだまだ未成熟な市場な分、ファンダメンタル要素が大きく影響します。今後も大きなニュースがある時はアービトラージを誰でも狙えるタイミングが来るかも知れません。