ビットコインキャッシュ 価格分析(2018年5月第2回版)

昨年末からビットコインを中心に注目を集めている仮想通貨であるが、その「ビットコイン」から分裂し、世の中への普及を進めているのがビットコインキャッシュである。今回はそんなビットコインキャッシュについて、テクニカル分析手法を用いてチャート分析を行いたい。

 

<ビットコインキャッシュのマーケット分析>

移動平均線(MA)を参照すると、もみ合いから再びゴールデンクロスに突入しようとしていることがわかる。

またストキャスティクス(Stoch)では短期線(青線)が長期線(赤線)を上から下に突き下げており、短期的な下降トレンドに突入したことがうかがえる。

アベレージトゥルーレンジ(ATR)では上昇トレンドを一度形成したのち、下降トレンドに入っており、割安に推移していることがわかる。

ボリンジャーバンド(BB)では青枠(+2σ:偏差値70水域)内にとどまっていることからある程度の割安に推移していることが伺える。

モメンタム(Mom)を参照すると、マイナスに転じており、価格変動において勢いを失っていることがわかる。ビットフライヤーの不正アクセス報道を受けて、相場が軟調に推移しているようだ。

<まとめ>

現在のビットコインキャッシュ目先では弱気に推移しており、割安でエントリーする環境が整ってきていると考えることができそうだ。

移動平均線(MA)とは 
移動平均線は、一定期間の価格の平均値をつなぎ合わせた線にしたもの。平均化する期間に応じて、短期線(5日間などの比較的短期間の平均値から導かれた線)と長期線(20日間などの比較的長期間の平均値から導かれた線)などに使い分けが行われる。短期線が長期線を下から上に突き上げる現象を「ゴールデンクロス」、短期線が長期線を上から下に突き下げる現象を「デットクロス」と呼ぶ。「ゴールデンクロス」の場合は「上昇トレンド」になることが多く、「デットクロス」の場合は「下落トレンド」になることが多い。

ストキャスティクス(Stoch)とは
過去における高値、安値に対して、当日の終値がどのような位置にあるかを数値化したもので、「%K」「%D」「%SD」という3つの指数から構成される。基本となる指数は「%K」である。これは、一定期間内に動いた値幅の範囲(最高値-最安値)を100とした場合に、現在の価格(その時点での最新の終値を用いるのが一般的)が、その何%のところに位置しているのかを示す数値となる。

アベレージトゥルーレンジ(ATR)とは
ATR とはAverage True Rangeの略で、その銘柄の平均的な1日の値動きを表現する。トレードをするうえで、自分が取引する銘柄が平均的に1日どれくらい動くのかということを知ることができる指標として海外では資金管理、リスク管理の手法として頻繁に活用される。仮に1日の中で大きく価格変動するなら取引量を減ら酢などの対応が必要となる。

<ATRの見方

ATRの増加=トレンド発生、そして現在のトレンドの発展。

ATRの安定=現在のトレンドの継続。ATRが少ない状態で安定している場合はもみあい相場。

ATRの減少=トレンドの終了。

 

ボリンジャーバンド(BB)とは
統計学の標準偏差と正規分布の考え方に基づいた指標。標準偏差というのは、ある期間の価格が期間の平均値からどれぐらいバラツイているか、分散しているかを求めたもので、こうした統計学的視点から現在の価格がどのような状態かを判断する。具体的には①為替レートがバンドに対してどの位置にあるか、②バンドが広がっているのか狭まっているのかに注目する。①に注目した場合は、逆張りの発想で、「為替レートが+2σ(上側の青線)を越えたら上昇し過ぎなので売り、-2σ(下側の青線)を越えたら下落し過ぎなので買い」という判断をするのが一般的な考え方となる。
一方で②の場合は、「バンドの幅が広がって為替のボラティリティが急上昇しているので、その方向性についていく」といった順張りの判断に活用する。「ボラティリティ(変動率)」とは価格の値動きの激しさを示したものとなる。狭い値幅で小刻みに動いていた為替レートが一定方向に勢いよく動き出した瞬間を、ボリンジャーバンドのバンドの幅で確認して、その方向性に乗るのが、②の順張り手法となる。

このように、順張りで使うか逆張りで使うか、使い方が局面局面で180度違う点がボリンジャーバンドの難しいところと言える。ただし、ボリンジャーバンドが統計学における価格の「バラツキ」を示したものであることを理解すれば、バンドの広がりや縮小、傾き具合を見ながら、「現在の為替相場が値動きの激しい荒れた状態なのか、値動きの乏しい静かな状態なのか」という「現状認識」をするにはたいへん役立つ指標となる。

モメンタム(Mom)とは
価格の「勢い」「変化率」を捉える指標。相場の勢いや方向性を判断するオシレータ系指標で、短期的な動きを判断する指標として使用される。

具体的には以下の場面で活用できる。

・ゼロより上にあったモメンタムがさらに上に行けば上昇の度が増していることを示す。
・相場が上がっているのに、モメンタムが横這いになってきたら上昇率の低下を示す。
・ゼロより下でさらに下げれば、下落に拍車がかかっていることを示す。
・値が下がるものの、モメンタムが横ばいなら下落率が緩やかにになったことを示す。
・ゼロの下にあったモメンタムがゼロを上抜ければ買いサインとなる。
・ゼロの上にあったモメンタムがゼロを下抜ければ売りサインとなる。

売買タイミングを把握する指標というよりも相場が上昇している時の勢いが弱くなってきているのか、また相場が下降している時の勢いが強くなってきているのかを捉える先行指標として有効である。

 

BTCのハードフォークについて

今回のハードフォークで大きな混乱はなさそうです。
ですが、内容や相場状況に関して確認しておきましょう。

ハードフォークの内容

今回のハードフォークの内容は、基本ブロックサイズを8MBから32MBびアップグレードします。

そして、Satoshi_codesを追加することの2つです。

元々ビットおコインキャッシュはビックブロック派のため、32MBへの拡大は自然な流れになります。

そして、オペコード(Satoshi_codes)の追加によりスマートコントラクトの導入が可能となり、イーサリアムとの競合が始まることとなります。

相場状況

相場状況に関しては、特にハードフォークに向けて上昇しているとは言えない状況です。むしろ、下落率は高くなっており、ハードフォーク前の不安売りが出ている可能性も考えられます。

ハードフォーク通過後には買い戻しが活発化するのでしょうか。
まだまだ目が離せません。

 

出典:ビットトレード ” https://lp.bittrade.co.jp