ブロックチェーンエンジニアとして働くという事

最近は、仮想通貨の価格は軒並み低迷しているものの、ブロックチェーンエンジニアの価値は世界的に高騰しているようだ。

 

中国の智招聘(Zhaopin:中国の就活サイト)は、2018年第3四半期のブロックチェーンエンジニアの求人数は、2017年の同期と比べて6倍以上に伸びていると報じた。また、サンフランシスコの求人会社Hiredの統計によると、ブロックチェーンエンジニアは年間平均150,000ドルから175,000ドルと上昇しており、AIエンジニアなどと並ぶ高給となっている。

 

日本も例外ではない。東京に拠点を置くIT人材紹介会社・デカルトサーチ代表のアモニック・パスカル・ヒデキ及びアモニック・ジュリアン・ユーキ氏は、各仮想通貨の相場下落にも関わらず、日本国内でもブロックチェーンエンジニアの求人とバリューは高騰し続けているという。同氏によると、2017年に日本国内においてエンジニア一人に対して4件のブロックチェーン関連の求人があり、2018年にはその数は14件に増加しているという。

 

そもそもブロックチェーンエンジニアの定義は?

世界的に、供給不足のブロックチェーンエンジニアだが、そもそも、ブロックチェーンエンジニアはどう定義され、どのような要件があるのだろうか。

 

アモニック氏はブロックチェーンエンジニアのスキルセットとして、以下の4つの要件を挙げる。

 

・分散計算 ・暗号学 ・経済学 ・サイバーセキュリティ

 

またブロックチェーン業界では、国際的なチームによる開発が前提となるため、最低限開発者たちとコミュニケーションがとれるレベルの英語力は必須だ

 

・敷居は確実に低くなっている

さて、上記の要件を満たせば、フルスケールのブロックチェーンエンジニアとしてイノベーションを起こし、世界的に活躍できるのだが、少々ハードルが高すぎると思われるかもしれない。

 

しかし、アモニック氏によると、求人案件はブロックチェーンエンジニアばかりではなく、ブロックチェーンを扱えるエンジニア(Software Engineer for Blockchain)の案件も多く、開発者向けのツールも増えているので、敷居は確実に下がっているという。

 

「上記の要件を満たしていればそれに越したことはないのですが、ゼロからブロックチェーンを設計する必要はありません。現在、イーサリウムのTruffleや、GoogleのDLTなどの開発者の向けのツールキットやフレームワークが充実しきていますので、業界の敷居は確実に下がってきており、ブロックチェーン業界は一握りの天才のための市場ではありません。」

 

開発者向けツールキット
Kaleido・Tuffle・Google DLT

 

・具体的に何を始めればよいのか

開発者向けツールキットやフレームワークを上手く利用する事は重要なのだが、それ以外にもイーサリウムの開発言語であるSolidityや、Stellar, EOSなどを扱った経験も高く評価されるという。

 

また、アモニック氏によると、ブロックチェーン業界ではブロックチェーンの開発以外にも、以下のような言語を扱えるエンジニアの求人が多いという。

バックエンド: C++,C#,Golang, Rust, Ocaml
フロントエンド:react.js

 

「イーサリウムの言語であるSolidityを扱えるエンジニアは高く評価されますが、バックエンド向けの関数言語であるRustを数週間扱っただけで、評価額が高騰したという事例もあります。1300万円以上の求人も珍しくなく、とにかくエンジニアの方々が思っている以上に圧倒的に供給不足なのです。またエンジニアファースト、テックファーストな文化があるため、エンジニアの方々は正当に評価してもらえます。」

 

・スキル以外にも重要視されるマインドセット

ブロックチェーン業界では、前例がない、新しいプロジェクトに取り組む事も多い。そのため学歴や過去の実績、バックグラウンドなどはさぼど重要視されず、原則アウトプットで評価される(そもそも匿名やニックネームで活動する技術者もすくなくない)。また日々激変する環境に対応するための柔軟性や、新しい事にチャレンジするマインドセットもこの業界で働く上で重要だ。

 

・ブロックチェーン業界で働く事の魅力

高報酬だという以外にもブロックチェーン業界には、ミッションを帯びたプロジェクトに参加して、理念を共有する世界中の仲間たちと、グローバルな働き方が出来るといった魅力ややりがいもある。

 

《ミッションを帯びたプロジェクトに参加できる》

多くのブロックチェーンプロジェクトは明確な理念と強い使命を持つため、理念を共有する世界中の仲間たちと、やりがいをもって働く事が出来る。

 

《グローバルで業界横断的な業界なため、日々、様々な経験が出来る》

ブロックチェーン業界では、様々な分野の専門家が集結して、国際的なチームによりプロジェクトが進められるため、普段出会う事のないようなバックグラウンドの人達と出会う事が出来て、日々、新しい経験が出来る。

 

《テックファースト、エンジニアファーストな文化》

エンジニアのバリューは正当に評価してもらえる。技術の分からない管理職に神経をすり減らす心配はしなくてよさそうだ。

 

「この業界では、様々なバックグラウンドを持つ人々が世界中から集まり、分野横断的、業界横断的にプロジェクトが進められています。理念を共有する様々な人と出会う事が出来きますし、日々新しい経験が出来るブロックチェ―ン業界は常にダイナミズムがあり、刺激に満ちた業界です。」

 

【デカルトサーチ】

「デカルトサーチは「Coders by Coders」、「IT Startup movement into Japan」という、二つの強い想いを掲げるサーチ型人材紹介会社として、2007 年東京に設立されました。当社は創業以来、エンジニアの皆様と各スタートアップ企業様の橋渡しをしてまいりました。ブロックチェーン業界に特化した転職支援サービス「サトシズカラー」も展開しております

 
(左アモニック・ジュリアン・ユーキ氏 右アモニク・パスカル・ヒデキ氏)

「弊社はエンジニアの方々が最適な職場を見つけられるよう、経験のある技術スタッフがひとりひとり丁寧に対応致します。またこの業界では、マーケティング、ビジネスディベロッパーやコンプライアンスオフィサーなどエンジニアの方々の以外にも多数の求人がございます。少しでもブロックチェーン業界に興味のある方は気軽にお問合せ下さい。」

 

デカルトサーチ合同会社