イーサリウムのネットワークがたった一つのアカウントにより遅延している。ETHnewsの伝えるところによると8月7日、問題となっているアカウントで15分間に600件ものトランザクションが同アドレスに対してが行われていた。同ペースで行われたトランザクションは30時間続き合計48000件にのぼる。
ほとんどの取引は0.02から0.04ETHの少額であり同アドレスに係る取引手数料の合計が6万ドルを超える事から、悪意を以て行われた計画的なネットワークへの攻撃だと指摘されている。イーサースキャンでは以下のようなコメントが投稿されている。
「このスパムは15万〜20万ETHが保管されているボットのリングウォレットシステムだ。ボットはランダムのアドレスをランダムに別アドレスに転換し、ランダムな数のイーサを移動させている。履歴を見ても分かりづらく発覚するのを困難にしている」(etherscan)
イーサリウムのネットワークは7月にも大幅に遅延してトランザクションが高騰している。分散型アプリケーションのPoWH3Dの開発者Justo氏は同氏を含めた主要DApps開発者らは、イーサリウムのライバルと目されるイーオスのコミュニティが無目的のトークンを生成し、イーサリアムのネットワークを攻撃、ガスを意図的に高騰させているとの見解を示した。このような手口はイオスのネットワークで不具合が起こる時に頻繁に使用されているという。
イーオスによる攻撃があったかはともかくとして、このように頻繁にトランザクションが遅延し手数料が高騰する事がイーサリウムの成長にとっての大きな足かせとなっている。手数料が一日の内に何倍にも得る現在の仕様では誰もイーサリウム上で重要な契約内容を含むスマートコントラクトを行おうとしない。イーサリウムが実社会に分散型スマートコントラクトを導入するのにはまだまだ課題が山積みだ。(参考:ethnews.com)