GMOインターネットは5日、同社が開発したビットコイン向けマイニングマシン「GMO minerB2」(税込み約22万円 送料別)を発表した。計算性能・電気消費効率で世界トップの性能を実現したという。初回出荷は10月末の見込み。
(GMOインターネット公式サイトより)
GMO miner B2はビットコイン、ビットコインキャッシュなどで採用されている採掘アルゴリズム「SHA256」を計算するのに特化したASIC(特定用途向け集積回路)で現在マイニング用ASICのシェアはほぼ中国メーカーが独占している。
GMO miner B2と中国最大手Bitmain社のAntminer S9iの性能を比較してみよう。
GMOminer B2の計算処理能力は24テラハッシュ/秒、消費電力1950ワット。価格は1999ドル。一方でBitmain社のAntminer S9iは14テラハッシュ/ 秒、消費電力1350ワットで価格は約837ドル。ASICの性能の指標となる1テラハッシュ/秒あたりの消費電力についてはGMO miner B2が約81ワットでAntminer S9iは94ワットだ。
Antminer S9iに対して値段が倍以上するGMO miner B2の性能は2割増し程だ。この数字だけ見るとそこまで競争力があるようには見受けられないがGMO miner B2は一台で最大32大のネットワーク機器に接続できるため運用コストの削減が出来る利点がある。
Antminerの開発するBitmain社は過去に性能の勝るASICを米国メーカーを「十分な性能」とスピードで圧倒しシェアを寡占してきた経緯がある。GMO miner B2の評価は10月末に予定されている初回出荷を待つ必要があるが、満を持してやってきたITの巨人が中国メーカーの牙城に風穴を空けられるのかにマーケットの関心が集まっている。