ビットコインやイーサリアムと並んで市場からの注目度が非常に高いリップル(XRP)ですが、今回はリップルの特徴やそのコア概念となるIOUについてリサーチしました。
▼Rippleの特徴や性質
Ripple(XRP)は金融機関や決済プロバイダー向けに設計された唯一のデジタルアセットとして法定通貨の間のブリッジ通貨として機能し、より速く、低コストで、信頼性の高い国際送金が可能となります。
ブリッジ機能によってXRPは中間通貨の役割を果たし、通貨や仮想通貨の種類に捕われる必要無く数秒で送受信ができ、送受信以外にもウォレット内で円をユーロなどに両替することも可能となります。
またリップルウォレット内のみで取引が完結、両替が不要となり、またコンセンサスシステムを使用していることによって、承認作業が非常に早く行われます。
リップル(XRP)はブリッジ通貨として、IOU取引により決済をしています。ブリッジ通貨とは異なる通貨の両替をスムーズにするために間に入る通貨のことです。これにより、送金や決済スピードが速く、低コストになります。
▼IOUとは
IOUとは、債務者が債権者に対して発行する借用証明書のことです。英語のI owe youからIOUの名前がついています。もともとIOU自体には資産的価値はなく、借りた分の債権を保証するものです。IOUによって、資金管理と両替がとても便利になります。
▼IOUの有用性とその具体例~資金管理と両替~
資金管理の面では、例えばAさんが自分の銀行口座に10000円を入金をする場合、残高には自分の資産として「10000円」と表示されます。一方で入金された10000円は実際は銀行の金庫に保管されます。
重要なポイントは、通帳に自分の資産として表示されている「10000円」は10000円そのものではありませんが、10000円をいつでも引き出す権利を保証する借用証明書です。
この場合、債務者は銀行、債権者はAさんとなります。(この考え方によれば、銀行預金は銀行への貸与に等しいのです。)IOUの発行者は複数存在することもあり、IOUの発行を行したりIOUの換金を行う人や会社を「ゲートウェイ」と呼びます。IOUは個人間でやり取りが可能であり、IOUを持っていれば誰でもゲートウェイからお金をもらうことができます。
両替の面では、例えばある銀行で10種類の通貨を扱っていたとします。
この場合、全通貨に関して両替を行えるようにするには、計45通りの両替に対応しなければなりません。 一方で間にリップルを挟めば、計10通りの対応で完結します。そして、この有用性は取り扱う通貨数が多ければ多いほど高まります。
リップルのシステムではXRPそのものをやりとりするのではなく、IOUによる残高の書き換えにをより決済を行います。例えばAさんがBさんに10XRPを送金したいとします。その際、直接Bさんのウォレットに10XRPを送るのではなく、「AからBに10XRP」というIOUがゲートウェイにより作られます。
そのIOUをもとにリップル社がAさんの残高から10XRPを減らし、Bさんの残高を10XRP増やします(IOUはその後は破棄されます)。 このようにIOUを利用することでトランザクションをブロックチェーンに記入する必要がなく、結果決済スピードがはやくなっていて手数料も削減できているのです。
いかがでしたでしょうか?リップルの名前は知っていたり、持っていてもその仕組みまで理解している人はあまり多くないかもしれません。仮想通貨も投機的に持つだけではなく、そのコアを抑えるとより面白いとお思います。