ユーザーが報酬をもらえる初のSNS(ソーシャルメディア)のプラットフォームとして注目を集めているSteem。このSteemには優良コンテンツを集める目的があり、「Steemit.com」のサイトで独自の仮想通貨が使われています。
そこで注目度の高い「Steem(スチーム)」の特徴や将来性をまとめてみました。
▼Steemとは
通貨名 | Steem(スチーム) |
通貨略号 | STEEM |
公開日 | 2016年4月 |
時価総額順位 | 下のRANK参照 |
発行上限枚数 | 10億STEEM |
取り扱い国内取引所 | なし |
取り扱い海外取引所 | Poloniex(ポロエニックス) Kraken(クラーケン) etc. |
公式サイト | Steemの公式サイト |
ホワイトペーパー | Steemのwhitepaper |
Steem(スチーム)は、ソーシャルメディアのコンセプトと、仮想通貨の特徴を組み合わせたものです。最大の特徴は、ブロックチェーンを利用したSNSのプラットフォームであるということです。
ブロックチェーンにデータを記録するために、SNS運営会社のシステム障害でコンテンツが見れないということもありませんし、一度投稿されたコンテンツが消えることもありません。
Steemのプラットフォームを利用することで、SNS上のコンテンツ制作者やその読者が収益を上げる機会も提供しています。
イメージとしてはFacebookなどとほぼ同じようなものです。
コンテンツの投稿やコメントといったリアクションを取ることが「投票」になります。その行動に対する報酬として仮想通貨STEEMがもらえるという仕組みです。
Facebookで例えると、自分の近況をアップしたり、友達の投稿にコメントをすることでお金がもらえるということです。
▼3種類の仮想通貨
サイトの中では3種類の仮想通貨が使用されています。
1 STEEM
STEEMは、Steemブロックチェーンの基本的な単位で、Steemit内でベースとなる仮想通貨です。年間100%ずつ発行量が増えていきます。STEEMはほかの仮想通貨と同様、一般的な取引所で売買できます。
Steemプラットフォームの利用者は、STEEMを購入する必要があります。STEEMは、そのまま所有していると1日当たり約0.19%ずつ下がっていき、1年で価値が半減するので、SPやSMDに変換することで価値の減少をほとんど受けないようになります。
2 Steem Power(SP)
Steem Power(SP)は、Steemitを利用するために必要な仮想通貨です。このSPの保有量に応じて投票量が割り当てられます。SPを保有することで利子が受け取れます。Steemit利用による報酬の50%はSPによって支払われます。
ここで注意すべき点があります。Steem→SPの両替はすぐにできますが、その逆のSP→Steemへの両替には制限がつきます。週に一回、しかも所有量の104分の1ずつしか両替できません。つまり、全額両替するのに2年間かかるということです。
Steemは、長期的な成長を目指しており、長期的な視点を持つ人々によってSTEEMを所有してもらうために、このような仕組みを導入しています。この仕組みによって、SPの短期的(投機的)な価格変動を抑制して、長く保有してもらうことが期待されます。
3 Steem Dolla (SMD)
価格が常に1SMD=1米ドルとなるように調整されている仮想通貨です。Steemit利用による報酬の50%はSPとして、残りの50%はこのSMDとして支払われます。SPと同じように保有するだけでも利子がもらえます。
Steem内の取引所でSteemに両替することが可能です。SMDをSteemに交換することで、現金に交換できるようになります。また、外部の取引所でも取引が行われているので、ほかの仮想通貨との両替も可能となっています。
▼Steemの将来性
Steemは創業者ダニエル・ラリマーにより、2016年4月に公開されました。時価総額ランキングで30位前後をキープしている人気の仮想通貨となっています。
Steemの3種類の仮想通貨に見られるシステムは、短期的な投機を避け、長期的に保有してもらうことを目的に作られていることが大きな要因です。
Steemのシステムでは、ユーザーに支払う報酬は新たにコインを発行することでまかなっています。発行量が増えていく中で、いかに価値を維持していくかに注目が集まっています。
▼まとめ
Steemは従来にはなかったSNSをサポートする仮想通貨です。価値のあるコンテンツへ報酬が発生するというシステムで人気を博しています。Steemの成功を分析すると、現代においては質の良い情報を共有することが大変重要であることが分かります。新しい切り口の仮想通貨としてSteemの将来性に期待が寄せられており、Steemの今後の動向は要注目となっています。