様々なグローバル金融機関との提携を進めているリップルは注目度が高いアルトコインと言えるが、今回はそんなリップルについて、テクニカル分析手法を用いてチャート分析を行いたい。
<リップルのマーケット分析>
モメンタム(Mom)を参照すると、プラスに転じており、値上がりにおいて一定の勢いがあることがわかる。中国やインドでの仮想通貨規制のトピックスには反して、強気な相場を展開していると考えることができそうだ。
また出来高を参照すると直近では大きく買いが優勢しており、引き続き上値を試す展開が続きそうだ。
ボリンジャーバンド(BB)では青枠(+2σ:偏差値70水域)を超えていることから割高に推移していることが伺える。一方で、BB自体の幅も価格上昇に伴って広がっており、買い圧力が強いとも捉えることができそうだ。
<まとめ>
現在のリップルはテクニカル分析上では強気と言えそうだ。大手金融機関との提携などのファンダメンタルズにも大きな影響を受ける通貨であるが、引き続き好材料のトピックスには期待できるだろう。
▼モメンタム(Mom)とは
価格の「勢い」「変化率」を捉える指標。相場の勢いや方向性を判断するオシレータ系指標で、短期的な動きを判断する指標として使用される。
具体的には以下の場面で活用できる。
・ゼロより上にあったモメンタムがさらに上に行けば上昇の度が増していることを示す。
・相場が上がっているのに、モメンタムが横這いになってきたら上昇率の低下を示す。
・ゼロより下でさらに下げれば、下落に拍車がかかっていることを示す。
・値が下がるものの、モメンタムが横ばいなら下落率が緩やかにになったことを示す。
・ゼロの下にあったモメンタムがゼロを上抜ければ買いサインとなる。
・ゼロの上にあったモメンタムがゼロを下抜ければ売りサインとなる。
売買タイミングを把握する指標というよりも相場が上昇している時の勢いが弱くなってきているのか、また相場が下降している時の勢いが強くなってきているのかを捉える先行指標として有効である。
▼ボリンジャーバンド(BB)とは
統計学の標準偏差と正規分布の考え方に基づいた指標。標準偏差というのは、ある期間の価格が期間の平均値からどれぐらいバラツイているか、分散しているかを求めたもので、こうした統計学的視点から現在の価格がどのような状態かを判断する。具体的には①為替レートがバンドに対してどの位置にあるか、②バンドが広がっているのか狭まっているのかに注目する。①に注目した場合は、逆張りの発想で、「為替レートが+2σ(上側の青線)を越えたら上昇し過ぎなので売り、-2σ(下側の青線)を越えたら下落し過ぎなので買い」という判断をするのが一般的な考え方となる。
一方で②の場合は、「バンドの幅が広がって為替のボラティリティが急上昇しているので、その方向性についていく」といった順張りの判断に活用する。「ボラティリティ(変動率)」とは価格の値動きの激しさを示したものとなる。狭い値幅で小刻みに動いていた為替レートが一定方向に勢いよく動き出した瞬間を、ボリンジャーバンドのバンドの幅で確認して、その方向性に乗るのが、②の順張り手法となる。
このように、順張りで使うか逆張りで使うか、使い方が局面局面で180度違う点がボリンジャーバンドの難しいところと言える。ただし、ボリンジャーバンドが統計学における価格の「バラツキ」を示したものであることを理解すれば、バンドの広がりや縮小、傾き具合を見ながら、「現在の為替相場が値動きの激しい荒れた状態なのか、値動きの乏しい静かな状態なのか」という「現状認識」をするにはたいへん役立つ指標となる。
出典:https://www.sevendata.co.jp
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